2021-11-24
がんを部位別に治療する時、しない時
標準治療ではがんは部位別に治療を行ってきました。
転移先のがんは、原発巣のがんと同じ治療
標準治療ではがんは部位別にガイドラインがあります 。大腸がん、肺がん、胃がん、乳がん……それぞれの進行の度合いに応じて治療が決まっています。近年では遺伝子の変異によってがんの性質が異なることがわかり、それに応じて開発された分子標的薬も使われます。そして、がんは進行するにつれて浸潤・転移しますが、転移した先のがんも原発のがんと同じ治療が行われます。例えば大腸がんが肝臓や肺に転移した場合、肝臓や肺のがんではなく、あくまでも大腸がんの転移と考えるのです。
がんは部位でなく、性質で区別
昨今、がんにゲノム医療が推進されています。遺伝子の変異、即ちがんの性質を明らかにすることで、最適な治療を選択しようということです。がん遺伝子パネル検査は保険適用になり、免疫チェックポイント阻害剤「キイトルーダ」は特定の遺伝子変異が陽性であれば、部位に関係なく使えるようになりました。がんで亡くなる方がなかなか減っていない中、この流れはどんどん加速していくでしょう。
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