2021-07-20
光電効果でがん細胞を破壊する新治療
光電効果が放射線治療を進化させそうです。
光電効果による電子でがん細胞のDNAを破壊
京都大学などのグループは、金属に光を当てて、電子を発生させる光電効果で、がん細胞を死滅出来ることを発見しました。実験ではヨウ素を含んだ多孔性シリカを使用し、これを取り込んだがん細胞に、X線を照射すると、光電効果で発生した電子が、がん細胞のDNAを破壊することを確認しています。従来の放射線治療では水分子がイオン化し、その際に派生する活性酸素によって、DNAを破壊していましたが、がん組織の中心の酸素濃度が低いところでは、活性酸素が発生しづらいという欠点がありました。なお、この粒子は最終定期には生体内で分解され、安全面での問題はありません。
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