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2020-11-06

卵巣がんの遺伝子治療が治験開始


がんの発生原因である遺伝子の変異から、治療に取り組んでいる試みがあります。

変異を起こした遺伝子を、人為的に補う
がんは、細胞分裂の際に遺伝子が正常にコピーされず、異常な細胞が発生し、それが増殖していった結果です。ヒトゲノムの解読が進み、こうした遺伝子の変異を修復することで、がんを治療しようという取り組みが進んでいます。変異を起こした遺伝子を、人為的に補うことで、がん細胞が死滅に誘導されたり、がんと闘う免疫が回復したりします。創薬ベンチャーのナノキャリアは、イスラエルの創薬会社「VBLセラピューティクス」が開発した遺伝子治療薬「VB-111」の国内での開発と販売の権利を取得しており、国際共同治験の一環として国内での治験を開始することになりました。対象となるのは卵巣がんで、現在、主流となっているプラチナ製剤が効果のない患者や再発の患者にも、効果が期待されています。米国やイスラエルでの治験の結果も踏まえて、効果と安全性を確認した上で、2024年頃の実用化を目指しています。

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