堀ちえみさんの舌がん治療は、手術で取り切れた後が重要
堀ちえみさんが、ブログで舌がんの手術が成功したことを明らかにしました。
目に見えるがんは全て取り除けた
ステージ4の舌がん手術を受けたタレントの堀ちえみさんが、医師から全てのがんは取り切れたという説明を受けたことを、ブログで明らかにしました。堀さんの舌がんは、既にリンパ節に転移しており、舌の半分以上を切除した上でで、太腿の筋肉を使って再建し、さらに首の左側のリンパ節も郭清しています。目に見えるがんは取り除けたので、まずは手術は成功。そして、ここからがもうひとつの闘いです。
散らばったがん細胞に対して抗がん剤を投与
がんは細胞の単位で存在します。浸潤や転移があれば、目に見えない細胞の単位で散らばっており、それが再発や転移のきっかけになります。恐らくはこうしたがん細胞を叩くために、全身療法として抗がん剤を使用することになりますが、抗がん剤とて全てのがん細胞を排除出来るわけではありません。がん細胞は、正常細胞よりも頻繁に分裂します。そこで、分裂中の細胞のDNAを傷害するのが抗がん剤です。分裂していないがん細胞は生き残り、特に転移や再発の元凶となるがん細胞は滅多に分裂しないので、抗がん剤投与を繰り返しても生き延びてしまうのです。
抗がん剤は、がん征圧の要である免疫を低下させる
がん細胞を排除出来るかどうかは、堀さんの免疫の状態に懸かっています。特に活性の高いNK細胞はどんながん細胞でも見逃しません。ところが、一般的な抗がん剤は免疫細胞にも大きなダメージを与えます。がんとの闘いにおいて大事な戦力を削いでしまうのです。近年、がん治療薬の主流は、がん細胞に特徴的な蛋白質を目印に作用して、増殖を抑え、正常細胞への影響が少ない分子標的薬になりつつあります。しかし、残念なことに標準治療ではまだまだ一般的な抗がん剤が主流です。堀さんは手術が成功し、全身療法はこれから。だからこそ、何を選択するかで、今後が大きく左右されるのではないでしょうか。