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2018-09-19

山本KID徳郁さんのように若い世代のがんは進行が早いのか?

若いとがんの進行が早いというのは本当なのでしょうか。

一昨年夏には試合を控えていた
先月、がん闘病中であることを公表していた総合格闘家の山本KID徳郁さんが、41歳という若さで亡くなりました。病気の仔細は明らかにされていませんが、一昨年の夏には試合に向けて調整を行っている様子が伝えられていたので、ここ2年くらいのうちに診断されて亡くなったと思われます。

樹木希林さんは全身がんで15年間、闘病
よく話題になるのは、山本さんのように若くて元気な方だとがんの進行が早いのではないかということです。先日、同じようにがんで亡くなった女優の樹木希林さんは、15年前には乳がんが全身に転移していることを公表していたので、亡くなるまでのスピードという点では対照的です。

がん細胞はそれぞれ性質が異なる
確かに若いほうが細胞分裂は活発ですから、がん細胞に関しても同じことはいえるでしょう。しかし、がんは、若い世代のほうが進行しやすいとはいいきれません。がんは人それぞれ、ひとりの患者の中でもそれぞれのがん細胞が異なる性質を持っています。また、山本さんががんだと診断されてから亡くなるまでが早かったとしても、それはあくまでも目に見えるがんと診断されてからの話です。がんは細胞の単位で存在しますから、それがゆっくりと増殖し、目に見える大きさのがんになってから、一気に勢いを増したということも考えられます。

リキッドバイオプシーなどの実用化が待たれる
がん克服には何よりも早期発見、早期治療が求められます。早期発見のために血液の中からがんの兆候を知るリキッドバイオプシーなどの技術が研究されています。実用化されれば現状の画像診断などより手軽に、そしてずっと早期にがんのリスクを予見出来るようになるでしょう

 
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