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2018-03-15

粒子線治療が前立腺がんなどでも保険適応に

粒子線治療はがんを狙い撃ちに出来るという長所がありましたが、一部のがん以外には保険適応ではなく、約300万円という治療費がネックで、なかなか受けることが出来ませんでした。

粒子線は任意の場所で線量を最大に出来る
三大療法のひとつである放射線治療では、通常はX線を患部に照射します。この時、X線が通過する部分や周囲の部分にも当たってしまうので、どうしても副作用が出てしまいます。陽子線や重粒子線を使った新しい放射線治療では、任意の部分で線量を最大に出来るため、がんを狙い撃ちにすることが可能なのです。問題は、保険適応となるのが小児がん(陽子線)や骨軟部腫瘍(重粒子線)などの希少ながんに限られ、それ以外では約300万円という高額な治療費が自己負担になることでした。

保険適応なら高額医療費の範囲で治療を受けられる
前立腺がんは年配の男性に多いがんで、治療の選択肢としてはまずは手術になります。その際に問題になるのが、神経を傷つけることで、性機能や排尿の機能に障害が残ることでした。実は、侵襲が少ない粒子線治療では、前立腺がんの患者が多く、保険適応を望む声が多かったのですが、今年の4月からは陽子線、重粒子線の両方が適応拡大となりました。治療費は150万円前後になりますが、保険適応で自己負担は3割。高額医療費制度なら自己負担の上限もありますから、以前よりもはるかに受けやすい治療になったといえます。この他に適応拡大になったのは、骨軟部腫瘍(陽子線)、頭頚部がん(陽子線、重粒子線)などです。

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