プロの囲碁棋士に勝利するなど、近年、進化の目覚ましい人工知能ですが、医療の分野でも導入が進められています。がん治療においては作業の効率化に貢献してくれそうです。人工知能が4時間の作業を1時間に短縮
急速に進化している人工知能が、
がん治療の分野でも力を発揮しそうです。
Google傘下の人工知能「Deep Mind」が英国ロンドン大学病院と提携し、
頭頚部のがん治療に同社の人工知能による機械学習を導入すること
になりました。頭頚部とは鼻、口、あご、喉、耳などを指します。
構造が複雑で重要な器官が多いため、
放射線による治療が行われることが多いのですが、
正常な細胞には出来るだけ影響が及ばないように、
照射する部位や量について綿密な計画を立てる必要がありました。
腫瘍周辺の画像などを使って、入念な分析を行うので、
従来の技術では4時間を要していたのですが、
人工知能の導入でこの作業を1時間で行えるようになるとか。
人工知能は眼科の分野にも
人工知能は過去の700件もの症例を元に、機械学習によって治療計画の作成をサポートします。もちろん、最終的に治療計画を決定するのは医師ですが、これによって時間を大幅に節約することが可能になります。また、人工知能はがん以外の分野でも医療の効率化に貢献しそうです。一礼を挙げると、糖尿病性網膜症、加齢性黄斑変性症という目の病気の診断にも役立てられています。これらの診断は複雑で医師にとって時間がかかる作業でしたが、人工知能が過去の症例を分析することで、早期に兆候を見つけて、治療が開始出来るようになることが期待されています。