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2016-11-21

長年の喫煙でがん発症リスクは増大

 Heavy smoker
肺がんなどの原因として批判されることが多いタバコですが、喫煙者ほどがんの前段階である遺伝子の変異を引き起こしやすいことが明らかになりました。

5000人以上のがん患者の遺伝子を解析
喫煙とがんの相関関係は長い間、議論されてきましたが、肺がんに関して新たな調査結果が発表されました。国立がん研究センターなどの研究チームが世界の5000人以上のがん患者の遺伝子を解析したところ、肺、咽頭、口腔、膀胱、肝臓、腎臓のがんは喫煙者のほうが遺伝子の変異が多いことが確認されました。特に肺がんに関しては1日1箱(20本)以上タバコを吸うと、150の遺伝子の変異が蓄積すると推測されました。また、肺、喉頭、肝臓のがんではタバコに含まれる成分が、直接変異を起こしていることもわかっています。

がんになるリスクのあることは避けたほうが賢明
喫煙は単に遺伝子の変異を起こすだけでなく、習慣性が問題です。通常、遺伝子が変異を起こしても、自然に修復されます。また、変異が重なった結果、細胞ががん化しても、免疫によって速やかに排除されます。ところが、喫煙の習慣を何年も続けていると、全ての遺伝子の変異や細胞のがん化に対処することが間に合わず、がんを発症するリスクが増えるということです。この結果から研究チームはがんを予防する上で、喫煙は重要だと述べています。がんは様々な原因で発症します。何らかの対策をしたから絶対に防げるというものではありませんが、リスクが解明されていることは、極力避けたほうが賢明でしょう。

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