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2018-03-12

免疫療法に対する内外での認識の違い

がん治療の鍵はいかに免疫を活性化させるかです。しかしながら、現実と認識の間にはまだ隔たりがあります。

がん治療の内外格差の象徴
手術、放射線、抗がん剤という三大療法の限界が明らかになり、がん治療は免疫をいかに活性化させるかに、主眼が置かれるようになりました。しかし、国立がん研究センターのWEBサイト「がん情報サービス」では免疫療法について「効果が明らかな免疫療法は限られています」と書かれています。このことががん治療の内外格差を物語っているといっても過言ではないでしょう。

免疫を活性化する分子標的薬
海外では化学療法の主流は抗がん剤から分子標的薬に移っています。分子標的薬はがん細胞に特異的な蛋白質に作用して、分裂を抑えます。そして、その多くにはADCC活性といって免疫細胞ががん細胞を攻撃するように刺激を加える性質があります。基本には免疫でがんを倒すという考え方なのです。我が国でも乳がんなどの治療に一般的に使われるハーセプチンは、代表的な分子標的薬ですが、ADCC活性によって免疫細胞の働きを促します。そのような現実がありながら 効果が明らかな免疫療法は限られています 」というのはいささか的外れな気がしてしまいます。

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