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2016-10-27

糖質制限食でがんが消える

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流行の糖質制限食はダイエットやアンチエイジングだけでなくがん治療にも有効です。かなり進行した患者に奏効したという報告もあります。
 

糖質を控え、良質な蛋白質中心に
ダイエットやアンチエイジングによいということで糖質制限食が注目されています。皆さんの身近にも糖質制限食でやせた方や体調がよくなった方がいらっしゃるのではないでしょうか。実はこの糖質制限食、がん患者にとっても有効な治療となるといわれています。糖質を控え、良質な蛋白質を中心とした食生活にすることで、かなり進行したがんにおいて症状の改善があった例も報告されています。

正常細胞はブドウ糖がなくても大丈夫
私たちが生命活動を維持していくための三大栄養素は、炭水化物(糖質・食物繊維)、蛋白質、脂質。このうち、がん細胞が主な栄養としているのは、糖質から作られるブドウ糖です。そこで糖質をを極端に制限することで、がん細胞を兵糧攻めにすれば、症状が改善するというわけです。ブドウ糖は脳をはじめ全身のエネルギー源です。制限すると体調を崩すのではないかと心配されるかもしれませんが、正常細胞はブドウ糖の供給が途絶えても、脂質を分解して、ケトン体をエネルギー源とすることが出来ます。一方、がん細胞はケトン体をエネルギーとすることが出来ません。

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糖質制限食は人類本来の食生活に近い
人類は700万年の間、狩猟と採集で食料を調達してきました。そして、約1万年前に集団的な小麦栽培が始まり、農耕によって穀物を生産するようになります。狩ったり採ったりするよりも圧倒的に効率がよいことがわかったからです。炭水化物が食事の大きな割合を占めるようになった期間は、歴史の中では700万分の1以下に過ぎません。それを考えると、糖質制限食は人類本来の食生活に近いといえます。

糖質制限食ががん患者の83%に効果
『ケトン食ががんを消す』の著者である古川健司医師は、がん患者18人に糖質制限を中心とした栄養指導を行い、完全寛解5人、腫瘍が30%以上小さくなった部分奏効が2人、進行が抑えられたのが8人という結果であったそうです。実に83%に効果があったことになります。既に抗がん剤が使えなくなったステージ4の乳がん患者においては、3cm大の腫瘍が消失、肺と皮膚の転移も一部消失したという例も報告されています。がんという大病と闘っていく上では、体調を出来るだけ良好に保つことが不可欠です。従って栄養療法も医師や栄養士などの指導と管理の元で行うことをお勧めします。

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