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2024-08-26

免疫チェックポイント阻害剤は、自己免疫疾患があっても副作用リスクが高くない

免疫チェックポイント阻害剤は免疫全体のバランスを崩し、副作用を招くことがあります。

慎重なリスク管理は必要

免疫チェックポイントは、免疫細胞(T細胞)の表面にあり、そこにがん細胞が働きかけることで、異物を攻撃出来なくなります。免疫チェックポイント阻害剤は、この免疫に対するブレーキを解除することで、患者自身の力でがんを叩けるようにするわけです。しかし、それは諸刃の剣といえ、免疫全体のバランスを崩すことで、免疫が自分を攻撃するような副作用が起こる可能性があります。特に自己免疫疾患を持っている場合、その頻度は高くなります。米国のテキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究では確かに副作用の起こる頻度は、自己免疫疾患を持たない患者よりも高いものの、管理は可能で、がんへの効果にも影響していないことがわかりました。しかし、3割程度で自己免疫疾患の再燃があったり、入院の必要性があったりで、慎重な経過観察が求められることになります。

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