2024-08-09
膵臓がんに粒子線治療は現実的なのか?
膵臓がんは奥まった部位に出来る上に、発見が遅れがちで、手術が困難なケースが多くなります。
粒子線は、がんを狙い撃てる
従来の放射線治療は、X線を患部に照射し、がん細胞を破壊する際、X線が通過する部位や患部の周辺にも影響が及びました。これに対して陽子線や重粒子線を使うと、任意のところで線量を最大に出来るため、がんを狙い撃てるという強みがあります。既に保険適応になっている前立腺がんでは、正常な組織への侵襲が少なくなり、排尿や勃起の障害という副作用を軽減出来ています。そして、最も厄介ながんといわれる膵臓がんにおいても、まだ保険適応ではありませんが先進医療として治療を受けられる可能性があります。膵臓は奥まった部位にあり、また膵臓がんは初期においては自覚症状が乏しいため、発見が遅れがちで、手術が困難になるケースが多いのです。ただ、問題は、進行した状態で見つかるということは、既に転移しており、先進医療の対象にもならない場合があることです。
関連記事