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2024-05-08

オルガノイドで膵臓がんのサブタイプ分類と予後予測が迅速に

がん治療はタイプ別に細分化されていますが、治療を検討し開始するまでの時間がかかるという課題が残されています。

サブタイプが抗がん剤の効果と相関

膵臓がんは、初期には自覚症状があまりないので、進行した状態で発見されることが多く、最も予後が悪いがんといわれません。この膵臓がんに対してオルガノイドを使って、サブタイプ分類を行い、抗がん剤などの効果を予測する試みが成功しました。オルガノイドとは、臓器や組織、がんを3Dで再現した培養です。九州大学のグループは、膵臓がん患者の内視鏡による生検組織からオルガノイドを培養し、形態分類と遺伝子解析によって1〜2週間という短期間でがんの特徴を反映するサブタイプを見極めることに成功しました。このサブタイプは、抗がん剤の効果と相関しており、治療の選択や予後の予測に役立つことがわかっています。がん治療は進化し、タイプに応じた治療が確立されつつある反面、遺伝子の変異などを踏まえて、治療を開始するまでには、2か月前後かかってしまうのが現状です。このオルガノイドを使った手法が、タイムラグを解消し、個別化医療を加速させることが期待されます。

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