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2022-10-20

希少がんや原発不明がんでも怖くなくなるがん治療の未来


標準治療は部位別に発展し確立されてきました。

部位に縛られる標準治療の限界

希少がんは、一般10万人当たり5人以下の発症率といわれ、その症例の少なさから標準治療が確立されておらず、治療が後手後手に回りがちです。既に転移した状態で発見され、原発巣が特定出来ない原発不明がんも、標準治療が部位別に行われるため、がんの性質から原発部位を推測して治療するしかありません。標準治療の限界とはある意味で部位別の治療の限界といえます。がんは遺伝子の変異で異常な細胞が作られ、無限に、そして無秩序に増殖していった結果ですが、その性質(遺伝子の変異)は同じ部位のがんでも様々です。同じ部位のがんでも同じ治療が有効とはいえないのです。近年、がんにおいてゲノム医療が推進されていますが、これは遺伝子の変異というがんの特徴から治療を選択しようという取り組みです。キイトルーダは、特定の遺伝子変異がある固形がんであれば、部位を問わず使えるようになりました。また、オプジーボは原発不明がんに対して適用になっています。がん治療が部位を問わず選択出来るなら、希少がんや原発不明がんの治療は大きく可能性が高まります。

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