2022-01-04
抗体薬物複合体「エンハーツ」が非小細胞肺がんの1次治療として第3相治験を開始
抗体薬物複合体は、がんの部位を問わず、がんの性質によって応用が可能です。
HER2陽性のがんには有効
抗体薬物複合体は、がん細胞に特異的な蛋白質を標的にする抗体医薬品に、既存の抗がん剤を結合させたもので、抗がん剤の攻撃力による正常細胞への副作用を軽減し、がん細胞を狙い撃てるため、新しい世代のがん治療薬として期待されています。HER2を標的とするトラスツズマブを利用したエンハーツは、既に乳がんや胃がんに保険適用となっていますが、第一三共は、HER2陽性の非小細胞肺がんの1次治療について効果や安全性を検証する第3相の治験を開始しました。抗体薬物複合体は、抗原と抗体医薬品、抗がん剤の組み合わせが合致すれば、部位を問わず様々ながんに応用が可能です。また、抗原によって抗体医薬品を使い分けることでも、性質の異なるがんへの応用が期待出来ます。
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