2021-08-27
一部の頭頸部がん以外にも拡大が期待出来る光免疫療法
転移していない頭頸部がんの患者以外も、光免疫療法には期待を寄せています。
光免疫療法はがんを狙い撃ち出来る
光免疫療法が保険適用となり、千葉県の国立がんセンター東病院などで受けられるようになりました。光(近赤外線)に反応する色素を、抗体を利用して、がん細胞に送り込み、患部に光を照射することで、がん細胞を内側から破壊します。がん細胞を狙い撃つため、正常細胞には影響を与えず、また手術の困難な部位にも行えるなどのメリットから、期待を集めています。
抗体を使い分けて、様々ながんに
問題は、現時点では転移をしておらず、手術が困難な頭頸部がんしか適用でないことでしょう。この治療ではセツキシマブという抗体医薬品を使用しますが、がんの性質に応じて抗体を使い分けることで、様々ながんへの拡大は期待出来ます。セツキシマブは、表面にEGFRという細胞増殖シグナルを受け取る蛋白質が、過剰に発現したがん細胞に作用し、増殖を抑制します。がん細胞には様々な性質があり、その性質に応じて多くの抗体医薬品が開発されいるので、それを使い分けるということです。ほかのがんについては治験が進行中です。
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