免疫細胞の一種であるT細胞は、数は多いのですが、がん細胞を認識して攻撃するわけではありません。膨大な数のタイプがあり、それぞれが標的とする物質を持っている細胞を攻撃します。従って、患者の免疫細胞を体外で培養して戻す免疫細胞療法を行う際には、単にT細胞を増やすだけでは意味がありません。そこで、腫瘍に浸潤しているT細胞を採取し、体外で増やして戻すのがTIL（Tumor Infiltrating Lymphocyte ）療法です。しかし、腫瘍に浸潤しているT細胞が、全てがん細胞を攻撃しているとは限らず、思ったほどの効果がなかったため、現在では行われなくなりました。
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