2017-05-24
免疫チェックポイント阻害剤
免疫細胞は体内の異物を攻撃し排除しますが、過剰に機能して、正 常な細胞を傷つけないよう、抑制する仕組みを持っています。免疫 細胞のひとつであるT細胞には免疫チェックポイントというスイッ チのような部分があり、ここに働きかけることで、 T細胞は機能しなくなります。がん細胞は様々な手段で免疫の邪魔 をして生き延びますが、この仕組みを利用して、免疫にブレーキを かけることがあるのです。免疫チェックポイント阻害剤はこのブレ ーキを解除することで、免疫ががん細胞を攻撃出来るようにします 。T細胞の免疫チェックポイント「PD-1」 にはがん細胞のPD-L1が結合して機能させなくするのですが、 先回りしてPD-1と結合してしまうのが、 オプジーボやキイトルーダです。PD-L1はがん細胞だけでなく 正常細胞にも存在するため、副作用としてT細胞が暴走して、 正常細胞を攻撃し、自己免疫疾患などを招く危険が1割程度ありま す。
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