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2017-01-25

テルモががん治療中の従業員を支援

医療機器製造・販売大手のテルモが、社員が仕事とがん治療を両立しやすいよう、「がん就労支援ルール」を設けました。


2時間までの時短、就業時間の繰り上げ・繰り下げを認める
昨年の12月に成立した改正がん対策基本法では、雇用主に対してがん患者の雇用継続に配慮するよう求めていますが、医療機器製造・販売会社国内最大手のテルモは、社員ががん治療と仕事を両立しやすいよう、「がん就労支援ルール」を新設しました。就労時間を2時間まで短縮したり、2時間まで繰り上げ・繰り下げしたり出来るほか、欠勤扱いにはならない無給休暇も連続30日を超えない範囲で取得可能です。また、失効した有給休暇を1日単位で利用することも出来ます。テルモはこれまでにもがん検診を無料化したり、社員やその配偶者に対して乳がん検診の啓発を行ったりするなどの取り組みを続けてきました。

中小企業は従業員のがん治療を支援したくても出来ない
現役で働く世代のがんは、今後も増えてくることが予測されます。改正がん対策基本法にあるように雇用主は社員が働きながら治療のしやすい環境を整備することは不可欠といえます。他社に先駆けてのテルモの取り組みを、他の企業は見習いたいところですが、体力のある大手企業だから出来ることといえます。我が国の企業の大半を占めるのは中小企業。経営規模が小さければ、それだけ社員は大切にしたいところですが、そのための余裕がないことも事実なのです。従業員の就労とがん治療の両立に対して具体的な配慮を行った中小企業に対しては、助成金を支給するなり、税制上での優遇措置をするなり、行政からの支援を行わなければ、せっかく成立した改正がん対策基本法が実効性のないことになってしまうでしょう。

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