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2023-04-28

骨のがんの原因となる新たな幹細胞を発見


骨の幹細胞に異常があると、やがて骨のがんになる可能性があることがわかりました。

骨の成長や再生を担う骨内膜細胞

長崎大学などのグループは、骨の成長や再生に関係する新たな幹細胞を発見し、骨内膜幹細胞と名づけました。幹細胞は様々な細胞に分化し、私たちの体の成長や再生を担っています。一方でこの骨内膜幹細胞に異常があると、骨のがんである骨肉腫の原因となることも明らかになっています。がんは、遺伝子の異常が積み重なってがん化した細胞が、無制限かつ無秩序に増殖して、大きな腫瘍になった結果です。しかし、細胞には遺伝子に異常が起きた時、それを修復したり、修復が不可能な場合は、速やかに細胞死に誘導する遺伝子が備わっています。その中のひとつがp53という遺伝子ですが、これに異常がある骨内膜幹細胞ががん化すると、やがて骨肉腫に至る可能性があります。しかし、このメカニズムを詳らかにすることで、骨肉腫の病態の解明や新たな治療の開発に繋がることが期待されます。

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