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2022-03-16

光免疫療法「イルミノックス」が「アルミノックス」に名称変更


国が承認した治療と同じ名前であれば、患者が迷うのは無理のない話です。

自称「光免疫療法」が横行

抗体を利用して、光(近赤外線)に反応する色素を、がん細胞に選択的に送り込んだ後に、光を当てて、がん細胞を破壊する光免疫療法は、国内では「イルミノックス「という呼称が商標登録されていましたが、海外では商標権の問題があり、「アルミノックス」に変更されることになりました。承認済の薬剤に使われている「アキャルックス」などの名称に変更はありません。光免疫療法は、日本人医師が開発した画期的な作用機序の治療であり、楽天グループが出資したこともあって、大きな注目を集め、異例の早さで保険適応になりました。問題なのは、これに乗じて、科学的根拠が乏しい名ばかりの自称「光免疫療法」が、巷の医療機関で行われていることです。アルミノックスは、転移がなく手術が出来ない頭頸部がんにのみ保険適用で、まだ限られた医療機関でしか受けることは出来ません。自由診療で行われている「光免疫療法」は、使われる薬剤も照射する光も全く異なる治療であり、効果が確認されているわけではありません。患者を迷わせないためにも、名称できちんと区別出来るようにはならないのでしょうか。

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