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2022-02-08

放射線治療が日本では欧米より少ない理由


日本の医学は外科主導であり、ますは手術が選択肢として優先されてきました。

放射線は手術より負担が少ない

放射線は、手術、抗がん剤とともに標準治療の柱となる三大療法です。放射線を照射されたがん細胞は、DNAを損傷し、やがて死滅していきます。手術よりも負担が少ない治療ですが、欧米では患者の5〜6割に行われているのに対して、日本では2〜3割とかなり少なくなっています。理由としては我が国の医学は外科中心で確立されてきており、がんを確実に排除する手段としては、まずは手術が選択肢となっています。とはいえ、放射線も抗がん剤も進歩し、放射線単独や放射線と抗がん剤の併用が、手術と遜色ない生存率であったりします。例えば食道がんの場合、手術となると大きく胸を切り開くため、患者に負担がかかり、合併症や後遺症のリスクも高くなります。これに対して近年では放射線と抗がん剤の併用でも同等の生存率であることがわかり、そちらを選択する患者が増えています。

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