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2021-12-21

がんと「金」


がんは大病だけに、周辺で動くお金も大きくなります。

大きなお金が動けば、揉め事も起きる

日本漢字能力検定協会は、毎年の世相を反映する漢字を発表していますが、2021年は「金」でした。東京五輪で日本人選手が金メダルを史上最高の27個獲得したことなどが理由でしょう。さて、がんという大病においてもお金は大きな関心事でした。オプジーボの特許使用料の配分に関して訴訟になっていた本庶佑博士と小野薬品工業は、研究のための基金設立に小野薬品工業が230億円を拠出するなどの条件で和解。その背景にはがんの新薬の開発コストが莫大な金額になり、薬価にはそれが反映された結果、急速に売上を伸ばしたオプジーボを巡って、巨額の金が動いたことがあります。また、コロナ禍による収入減でがん治療が思うように受けられなかった方もいるでしょう。製薬会社と個々の患者では立場も、動くお金の桁も違いますが、いずれにしても切実な問題です。2022年はがんに関わる全ての方が、お金で揉めず、お金で困らない年であってほしいものです。

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