toggle
2021-12-16

線虫によるがん検査の精度についての問題


尿1滴でがんの有無がわかるということで、線虫を使った検査が話題になりました。

簡易ながん検査は、がんを意識するきっかけ程度に

繊細な嗅覚を持つ線虫を利用することで、尿1滴からがんの有無がわかる検査について、その精度に問題があるのではないかという報道がありました。線虫の動きは温度や湿度などの影響を受け易く、また複数の線虫を使った場合、大半が明確にがんを嗅ぎ分けた動きをするわけではないようです。がんのリスクを常に意識していれば、常々それを心がけた生活をしたり、定期的な精密検査を受けたりすることに繋がるでしょう。とはいえ、偽陽性で余計なストレスを感じたり、過剰な検査による不利益があったりするのは問題です。もっと深刻なのは、この簡易な検査で陰性だったからといって、がんを見落とし、発見が遅れる場合でしょう。検査といってもあくまでも簡易な検査。過大に信用せず、がんを意識するきっかけくらいに位置づけたほうがいいのかもしれません。

Share on Facebook0Tweet about this on Twitter0
関連記事