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2021-08-16

本橋由香さんが闘病中の原発不明がんとは?


部位別に確立されている標準治療では、原発不明がんは治療の方針を立てることさえ困難です。

部位別から遺伝子の変異に応じたがん治療へ

スーパー戦隊シリーズなどに出演していた女優の本橋由香さんが、原発不明がんと診断され闘病中であることを公表しました。原発不明がんとは既に転移した状態で発見され、どこが原発部位かわからないがんです。がんは基本的に原発の部位別に診断され、標準治療は部位ごとに確立されています。従って、原発不明がんは治療の方針を決めづらく、有効な治療を選択出来ないことが多いのです。しかし、昨今、ゲノム医療が推進され、がんを部位ではなく遺伝子の変異から治療を選択する流れになりつつあります。遺伝子の変異に応じて治療を選択出来るのであれば、抗がん剤や分子標的薬などの全身治療は、どこが原発巣であろうと関係ありません。実際、キイトルーダは、特定の遺伝子の変異があれば、部位を問わず保険適用になっています。そもそもがんを部位別に考えるのは、外科主導で発展してきたことが背景にあり、ゲノム医療はそれを変えていくはずです。

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