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2021-06-02

オプジーボは、進行した幹細胞がんにも奏効


従来、解毒の臓器である肝臓の機能が低下した患者には、副作用が重篤になる恐れがあるので、免疫チェックポイント阻害剤は使用しませんでした。

オプジーボは肝臓の機能を改善する

最初に悪性黒色腫の治療薬として保険適用になって以降、非小細胞肺がん、腎臓がんなど様々ながんに適用を拡大しているオプジーボが、近畿大学などのグループが行った治験で、進行した幹細胞がんにも効果があることが確認されました。多くの進行した肝細胞がんは、肝硬変などを発症しており。肝臓の機能が低下しています。体内の毒物を分解する肝臓は、投与した薬を分解する役割も担っています。従って、その機能が低下していると、副作用が重篤になる恐れがあり、従来は免疫チェックポイント阻害剤は使用しませんでした。同グループは、これまでの研究からオプジーボに肝臓の機能を改善する働きがあると判断し、進行性の肝細胞がんで一定の度合いで肝臓の機能が低下した患者49人に、オプジーボを投与し、効果と安全性を検証しました。結果的にがんが消失するか3割以上縮小した患者は12%、大きな副作用のあった患者は24%と、いずれも肝臓の機能が維持出来ている患者と同等でした。そして、生存期間の中央値は7.6か月と、標準治療となっている分子標的薬「ソラフェニブ」を使用した場合の5.2か月を上回っています、

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