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2020-11-04

光免疫療法への期待と課題 2


間もなく保険診療で受けられる光免疫療法の課題についてまとめてみました。

がん細胞だけを識別出来る抗原は存在しない
多くの患者が光免疫療法に期待するのは、頭頚部がんだけでなく様々ながんにも適用拡大されることでしょう。分子標的薬は、様々ながん細胞に特異的な蛋白質を目印に、幾つもの製品が開発されています。これによって抗原を使い分ければ、他の固形がんにも応用出来そうです。但し、全てのがん細胞に共通のがん抗原はありません。また、がん細胞に特異的な蛋白質は、正常細胞にも存在しています。がん細胞にのみ存在し、正常細胞には存在しない蛋白質──がん細胞だけを識別する目印となるような抗原は存在しないのです。これは新薬、即ち分子標的薬の開発の最大のテーマでもあります。

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