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2019-12-17

慶應義塾大学病院はがんで手術した患者全てに、遺伝子検査を無料で実施

保険適用になったがん遺伝子パネル検査の問題のひとつは、全ての患者が対象になるわけではないことです。

標準治療が終わった患者などが対象
がんゲノム医療が推進される中、がん遺伝子パネル検査が保険適用になりました。しかし、対象となるのは標準治療の終わった(効果が期待出来なくなった患者や、標準治療が確率されていない希少がんの患者などが対象であり、がん患者全体から見てほんの一部に過ぎません。従来の標準治療はがんを部位別に治療してきましたが、なかなかがんで亡くなる方が減らないため、原因である遺伝子の変異を明らかにし、そこから治療を選択していこうというのががんゲノム医療です。従って、治療のスタートの段階で行うべきなのです。

費用は研究費で賄い、患者の負担はゼロ
がんゲノム医療に早期から取り組んできた慶應義塾大学病院では、2018年の暮れから手術を受けたがん患者全てに、がん遺伝子パネル検査を実施しています。以前に77万円(自己負担)で実施していた検査をベースに、効率化を図り、費用は全て研究費で賄う形になっています。全ての患者に最適な治療を選択出来る可能性が出てくると同時に、大量のデータを蓄積していくことで、今後のがん治療に活かしていく方向です。

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