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2019-10-08

声帯全摘を拒み、抗がん剤を選択した俳優の生き方

患者が求めてるのは、必ずしも生存率の高さだけではありません。

演劇への意欲がさらに強くなった
福井市を起点に、俳優や演出家として活躍している佐々木雪雄さんは、今年の6月に喉頭がんと診断されました。66歳の佐々木さんは、23歳の時に演劇の道に進み、人生の多くを演劇に費やしてきました。医師からは俳優としての生命線といえる声帯の全摘が必要といわれ悩んだ結果、9月のトークライブを最後に、手術を受けることを決意しました。しかし、トークライブを終えると、まだまだやり残したことがあるという思いになり、演劇への意欲がさらに強くなってきたのです。医師と相談した結果、抗がん剤がよく効いていることを踏まえ、手術は行わず、抗がん剤による治療を続けることにしました。

切れるがんは切るのが基本
がん治療を生存率で考えれば、手術出来る場合は手術するのが基本です。何よりがん細胞を大幅に減らし、勢いを削ぐことに繋がるからです。しかし、患者が求めるのは生存率だけではありません。与えられた時間に限りがあるのはがん患者も健常者も同じ。それをどう過ごすかに意味があります。そこを十分に汲んで、患者の要望と状況に応じた治療を組み立てることは、セカンドオピニオンのひとつの役割でしょう。

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