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2019-08-28

分子標的薬「タグリッソ」が適応拡大による値下げ

非小細胞肺がんの治療薬「タグリッソ」が15%の値下げになります。

タグリッソはファーストラインから使えるように
分子標的薬「タグリッソ」が薬価を15%引き下げられることになりました。タグリッソは、2016年5月にEGFRチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性のEGFRT790M変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がんに対して保険適応になりました。そして、2018年8月には適応拡大され、遺伝子の変異を問わずファーストラインから使えるようになりました。当初、ピーク時の売上を150億円と見込んでいましたが、昨年度は500億円を超えています。年間売上高が350億円を超える医薬品は、こうした適応拡大などで市場が広がった場合、年4回の新薬薬価収載の際に薬価を見直すルールが設けられています。

患者が少ない医薬品は、薬価が高くなる
このきっかけとなったのが当初、年間3500万円という高額な薬価が問題視されたオプジーボです。オプジーボは最初に患者の少ない悪性黒色腫の治療薬として保険適応になったため、狭い市場でも採算が合うよう、薬価が高く設定されました。しかし、その翌年には患者の多い非小細胞肺がんに適応が拡大され、その薬価が問題視されたのです。オプジーボはそれまでの薬価見直しの時期を待たず、値下げが行われ、3度の値下げがなされています。

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