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2019-07-25

コーリーの毒

19世紀の終わりから20世紀にかけて医師として活躍した米国のウィリアム・コーリーは、丹毒に感染し、高熱を出した患者の肉腫が消えたことにヒントを得て、免疫を使って、がんを治療する手段を開発しました。この際に使われた死んだ化膿レンサ球菌などの混合物が、コーリーの毒です。がんは、日常的にがん細胞を見つけ次第、排除している免疫が機能しなくなった結果といえます。また、がん患者の体内は勢いのあるがん細胞によって免疫が抑え込まれています。しかし、命が危ぶまれるほどの刺激を与えれば、免疫は目覚めて、がん細胞を攻撃するようになるのです。

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