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2019-07-17

仁支川峰子さんが甲状腺がんで経験した手術ミス

手術はがん治療の一番の選択肢ですが、手術が失敗して、命を落とすという可能性を忘れてはいけません。

止血が十分でなく、手術後に患部が腫れた
歌手の仁支川峰子さんは、2010年に甲状腺がんの手術を受けています。幸い進行の遅いがんで、治療を終えた後は、元気に活躍していますが、手術の際に大きなミスがあったそうです。がんを切除した後、患部が腫れてきたため、夜に再度手術を行ったのですが、原因は患部の止血をしっかり行わないまま、切開したところを閉じてしまったことだったようです。また、同日に2回も全身麻酔を行ったため、麻酔が効き過ぎて、呼吸が困難になるという症状にも苦しめられました。

高齢者などは合併症のリスクが
がん治療においては手術が可能であれば、まずは手術が第一の選択肢になります。がん治療は、免疫に守られた正常細胞とがん細胞との勢力争いに例えることが出来ます。がん細胞が局部に留まっている段階なら、手術という戦術でごっそりとその戦力を削ぐことが出来ます。しかし、手術を判断する上ではこうしたミスが起こり得ることを、意識のどこかに持っておく必要があります。執刀する医師とて生身の人間です。最善を尽くしてもミスは起こります。また、患者の体も生身です。考えられる最善の処置をしても、結果が最善とは限りません。特に高齢や病気の進行で体力の衰えている患者は、合併症などのリスクも十分に考慮する必要があります。

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