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2019-01-31

がん細胞を脂肪に変えてしまう治療

がん細胞を無害な脂肪に変えてしまう治療が研究されています。

浸潤・転移のプロセスを逆手にとる
がん細胞が浸潤・転移していく際には、上皮細胞が間葉細胞様に形質を変化させていく上皮間葉転換という過程があります。このプロセスを逆手にとり、無害な脂肪に変えてしまうという治療が、スイスのバーゼル大学で研究されています。乳がん細胞を移植されたマウスに、抗糖尿病薬のロシグリタゾン、分裂促進因子活性蛋白質キナーゼであるMEKの阻害剤を投与したところ、上皮間葉転換が通常のがん細胞のように行われず、脂肪細胞に変化したのです。まだ実用化には時間がかかりそうですが、新たながん治療の糸口として、今後の進展に期待したいところです。

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