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2018-08-24

間質性肺炎を起こす肺腺がん患者特有の遺伝子変異

がん患者が起こしやすい間質性肺炎は、命を落とすきっかけになりかねない厄介な合併症です。

肺の形成や機能に関わる遺伝子に変異が
間質性肺炎を起こすと、肺胞という空気を取り込む器官が炎症を起こし、厚くなったりかたくなったりすることで、酸素と二酸化炭素のガス交換が十分に出来なくなります。がんの合併症で間質性肺炎になると、極めて予後が悪くなります。国立がん研究センターと東京医科歯科大学のグループは、間質性肺炎を起こした肺腺がんの患者には、特有の遺伝子変異があることを突き止めました。肺腺がんの患者は、がんの発症に深く関わっているドライバー遺伝子の変異が70%であるのに対して、間質性肺炎を発症した患者では25%に留まっています。これらの患者は肺の形成や機能に関わる遺伝子に変異があることがわかりました。この発見が、新たな治療の端緒になることが期待されています。

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