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2018-06-14

新たな「光でがんを治す」手法が開発

光でがんを治すといえば光免疫療法が話題になりましたが、別の仕組みによって光でがんを治す手法が開発されました。

がん細胞の分裂に関わるRAS遺伝子に着目
がん細胞の中にはRAS遺伝子に異常があり、それによって作られるNRASという蛋白質の影響で分裂・増殖が正常でなくなっているものがあります。甲南大学の三好大輔教授らのグループはこの仕組みに着目し、がんを治す手法を開発し、その効果を実験で確認しました。遺伝子から蛋白質が合成される際、遺伝子の情報はメッセンジャーRNAという状態で転写されます。NRAS蛋白質でも同様のことが行われますが、ここには亜鉛とフタロシアニンの化合物であるZnAPCが結合しやすいことを突き止めました。ZnAPCに光(近赤外線)を当てると、メッセンジャーが破壊されて、NRASが作られなくなるため、がん細胞の分裂・増殖に歯止めがかかるというわけです。

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