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2017-07-03

小林麻央さんが亡くなって再開される無責任な詮索

小林麻央さんが乳がんで亡くなり、また興味本位の報道がはじまりつつあります。誰かを、何かを悪役にするのは、記事としてわかりやすいのかもしれません。

治療内容について憶測での報道が多かった
乳がん闘病中であったアナウンサーの小林麻央さんが亡くなられました。病気を公表したのは昨年の6月ですが、最初の診断からかなり時間が経過しており、既にかなり進行していたため、その間にどんな治療をしていたのかが関心事になっていました。誤診で乳がんを発見出来ず、不信感から標準治療を拒否したとか、代替医療しか受けていなかったとか……。本人、もしくは本人を代弁する方が、その間の治療に関してははっきりコメントしていないにもかかわらず、無責任な憶測で書かれた記事が多かったのではないでしょうか。

誰かが、何かが悪役に仕立てられてしまう
亡くなってから少し時間が経過し、どんな治療を行ったのかについての報道が、また増えてきたような気がします。ブログで本人が情報を発信するようになってからは、治療の内容を詮索するような報道は落ち着いていましたが、これからあちこちのメディアで誰かが、あるいは何かが悪役に仕立てられるのではないでしょうか。ここぞとばかりに標準治療以外を否定する医師もいるかもしれません。逆に誤診を問題にして、医療不信を煽る記事も出てくるでしょう。

患者は千差万別、どんな治療も一長一短
そんな中では誰かかが、何かが妥当とはいえない誹謗中傷の対象となってしまいます。がん患者の病状はひとりひとり千差万別であり、非常にデリケートです。同じ治療を同じ部位、ステージの患者が受けても、結果は大きく違うことがあります。どう見ても怪しい根拠のない治療は論外として、どんな治療にも一長一短があり、有効と思われる手段を、可能な限り組み合わせていくのが、進行がん克服の現実解です。興味本位で悪役を仕立て上げることで、がん治療に対する誤った認識が広まることを危惧せざるをえません

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