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2016-08-29

乳がんで失われた乳房を取り戻す

Breast screening is very important for every woman

乳がんは病気そのものも大変ですが、女性の象徴である乳房を失うことも、大きな苦しみとなります。それが原因で手術を躊躇してしまう方は少なくありません。

乳がんは自分で発見しやすいがん
年間約4万人以上が罹患し、1万人以上が亡くなっているのが、女性特有のがんである乳がんです。がん対策は何よりも早期発見、そして早期治療ですが、乳がんは自分自身で触ってみることで、比較的早期に発見出来るがんだといえます。もちろん、自分で触診するだけでは、しこりなどを見落とすことはあるので、定期的に病院での検査を受けることは大切ですが、日頃から乳がんへの意識を持つという意味でも、触診を習慣にすることは望ましいといえます。

乳房を残そうという流れ
乳がんの治療は遠隔転移が進んだ場合などを除き、まずは手術で腫瘍を切除することになります。患部だけを取り除くのでは、細胞の単位で飛び散ったがんが残ってしまうので、再発予防を考えれば、その周囲の乳房、胸筋、リンパ節まで取ってしまうことになります。かつては乳房と周辺をすっかり切除してしまう手術が当たり前でしたが、現在では患者の体への負担やその後の生活を質を考慮し、出来るだけ乳房を温存しようという流れになっています。

乳房を失いたくなくて、手術が遅れることが
とはいえ、腫瘍が大きくなっていれば、相応の範囲を切除せざるをえません。また、狭い範囲であっても乳房を切るというのは、女性にとって精神的にもダメージになります。女優のアンジェリーナ・ジョリーさんは遺伝子の検査で乳がんや卵巣がんになるリスクがあることが判明したということで、乳腺などを切除しましたが、普通の女性はなかなかそんな思い切ったことは出来ないでしょう。それどころか、女性の象徴を失うという思いから、手術に踏み切れず、その間に症状が進んでしまう方さえいます。

Volunteer and participants at breast cancer campaign
乳房再建という選択肢
近年、そんな女性の悩みを応えるために、乳房再建という技術が進んでいます。失われた乳房を自分の筋肉や医療用のシリコンで形成する手術で、乳頭まで再建出来ます。手術まで受けなくても、貼りつけて使うパッド状の製品もあるようです。確かに失われた乳房や機能は帰ってきませんが、少しでも以前の姿を取り戻すことで、精神的な苦痛を癒す一助になるのではないでしょうか。

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